治療内容MEDICAL

喉の病気・症状

のどが痛い

急性咽頭炎

咽頭痛・嚥下痛や耳の痛み(舌咽神経を介する放散痛)・発熱や首のリンパの腫れ・痛み
などが出現します。
咽頭の粘膜およびリンパ組織の急性炎症で、ウイルス(アデノウイルス・コクサッキーウイルス・インフルエンザウイルス・コロナウイルスなど)あるいは細菌感染(溶連菌・インフルエンザ桿菌・ブドウ球菌など)が原因となります。
溶連菌・インフルエンザウイルス・アデノウイルス・COVID-19に関しては迅速検査が行えます。
淋菌・クラミジア感染が疑われる場合は咽頭ぬぐい液の核酸同定検査を行うことも可能です。
各種内服治療や重症度により抗生剤等の点滴治療を行います。


急性扁桃炎

扁桃腺が赤く腫れて膿が付きます。
咽頭痛・嚥下痛や耳の痛み(舌咽神経を介する放散痛)・発熱や首のリンパの腫れ・痛み
などが出現します。
原因としてウイルス感染と細菌感染に分けられます。ウイルス感染が小児で40~70%、成人で20~30%とされています。
ウイルス感染ではアデノウイルス、細菌感染では溶連菌が多く確認されます。
アデノウイルス・溶連菌に関しては迅速検査が行えます。
扁桃周囲膿瘍(扁桃腺の周りに膿がたまる病気)や急性喉頭蓋炎(気管の入り口にある喉頭蓋(こうとうがい)と呼ばれる箇所が感染によって腫れてしまう病気)などに移行して重症化することがあるので注意が必要です。
必要があれば、電子内視鏡(ファイバースコピー)検査による詳細な喉の観察を行います。
各種内服治療や重症度により抗生剤等の点滴治療を行います。

声がかすれる

急性喉頭炎

風邪をひいた時に声がかすれるのはこの病気です。各種内服治療および声の安静(声を使わないようにすること)を行います。
ステロイド吸入やステロイド内服・点滴が必要なこともあります。


声帯ポリープ

声の使い過ぎ・咳などが原因となり、声帯粘膜下の微小血管が破れて内出血することが主な原因と言われています。悪性化することはありません。
治療は、小さな声帯ポリープであれば声を使わないようにすれば治りますが、ある程度の大きさの声帯ポリープであれば手術が必要となることもあります。


反回神経麻痺(声帯麻痺)

反回神経は声帯を動かす神経で、脳から出て頸部を通り胸部まで下行した後、上行して喉頭の筋肉に達します。その走行部位にできた病気が神経を障害し麻痺(声帯が動かなくなる)を起こすことがあります。
例えば、甲状腺癌・食道癌・肺癌・胸部大動脈瘤などです。
頸部超音波検査・胸部レントゲン・CT検査・胃カメラなどが必要となることもあります。


喉頭癌

喫煙習慣が一番の発癌リスクとなります。(癌ができる場所によっては飲酒も関係します。)
男女比は10-20:1で圧倒的に男性に多い癌です。
初期の症状は声がれ・のどの違和感などが多くみられます。
診断するには、電子内視鏡(ファイバースコピー)検査による詳細な喉の観察が必須です。

のどの違和感

(何か異物があるような感じがする)

逆流性食道炎

胃酸が食道に逆流することで胸やけ・呑酸(喉や口の中に酸っぱいものや苦いものがこみ上がってくる)などの症状だけでなく、のどの違和感・のどの痛み・声がれ・継続する咳などの症状を起こします。
他の病気の除外のためにも、電子内視鏡(ファイバースコピー)検査による詳細な喉の観察が必要です。
胃酸分泌を抑える薬で治療していきます。
生活・食事の習慣に問題がある場合、その改善が症状軽減・再発予防に有効です。

  • 体重コントロールを心掛ける
  • 高脂肪食・炭酸飲料を控える
  • 大食・早食い・夜食を控える
  • 飲酒・喫煙量を減らす
  • など

喉頭アレルギー

咳(痰の絡まない乾性咳嗽)とのどの違和感が3週間以上継続します。
アレルギーの薬を内服して治療します。治療効果が乏しい場合は、食道癌や肺癌などの悪性の病気の精密検査をご提案します。


甲状腺疾患

視診・触診だけでは判断が難しいことがあり、超音波検査が必要です。
必要があれば、超音波ガイド下で病変部に細い針を刺入して細胞を採取して、細胞診検査を行います。
また、血液検査で、血液中の甲状腺ホルモン・甲状腺組織で合成される蛋白質であるサイログロブリン等を測定します。


咽頭癌

初期の症状として、のどの違和感が多くみられます。
他に、のどの痛み・耳の痛み・飲み込みにくさ等を伴うこともあります。
早期の診断・治療が極めて重要です。視診・内視鏡検査などにより診断させていただきます。